zen-noh-ren’s diary

マネジメント業界とプロフェッショナル人材に向け、情報を発信していきます。

【インタビュー】第69回全国能率大会 経済産業大臣賞を受賞して

 

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全日本能率連盟では「経営の科学化」推進に向け、“産業振興”、“経営革新”、“人材開発”などに関する論文を広く募集し、優れた論文には「経済産業大臣賞」「経済産業省 経済産業政策局長賞」が授与されています。

第69回(平成29年度)全国能率大会論文で経済産業大臣賞を授与されたのは、高橋佑輔氏・ 平岳彦氏(未来基地株式会社)両名の共同執筆による「旅館・ホテル業の付加価値向上のための科学的マーケティング手法の研究」です。

我が国で成長著しい宿泊業。バランスの取れた観光先進国を目指す動きの中、宿泊業界の経営健全化に向けた働き方改革を実現するという社会的要請に応えた実践的な内容が高く評価されました。

 

ーー経済産業大臣賞受賞、おめでとうございます。

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高橋氏(以下、高橋):「ありがとうございます。今回の論文は、今までの自分たちの業務をまとめたものです。論文を書くにあたり、我々2人のみの議論よりも、もう一段階広いステージから改めて客観的に振り返ることができ、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。」

 

平氏(以下、平):「論文を書くことで見えてきた気づきもありましたし、様々な方々の意見を伺うこともできました。『書くこと』自体に実りが多かったのですが、さらにこのような評価をいただき、大変喜ばしく思います。」

 

ーーお二人での論文作成は、どのように行われたのでしょうか。

平:「論文執筆をリードしたのは高橋さんです。高橋さんが構築した理論を、2人で別々に、あるいは一緒になって現場で実践し、見えてきた問題点を2人で話し合う…という形です。」

 

高橋:「平さんは、実践のパートナーですね。論文執筆当時、私は秋田県を拠点に活動していました。一方で平さんは東京なので、ほとんどはSkypeなどを使ったリモートワーク、まとめる時は協力先の旅館・ホテルさんで合流したりなどでした。」

 

ーー論文はどういったことを重点的に書かれていらっしゃるのでしょう。

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高橋:「タイトルの『科学的マーケティング』の通り、お客様のデータを使い、科学的に分析していく手法をご紹介しています。宿泊業は、勘と経験をもとに業務を行っている方が大変多いのですが、社会の変化するスピードが非常に早くなっている今、世代交代した若い経営者さんは経験を積む時間がありません。そこで、我々は自社が持つデータを使うことを提案しています。」

 

ーーこの論文のテーマで講演などを行う際、反響はいかがでしょうか

高橋:「宿泊業関係の団体や観光マーケティングに取り組む各自治体などからお声がけいただきお話させてもらったり、実際にホテル・旅館へコンサルティングをさせていただいたりしていますが、反響はすごくいいです。やはり、皆さん『変えなければ』という危機感をお持ちで、何かしらの指針を求めていらっしゃるのをひしひしと感じます。」

 

平:「今後は、旅館・ホテルの経営者に向けたワークショップも行います。全国各地で行っていきたいと考えています。」

 

ーー観光産業は、働き手の立場から見るとハードなイメージがあります。

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平:「そうですよね。長時間労働、繁忙期と閑散期の激しさ、休暇制度……。働き方改革・休み方改革が切り込むべき分野です。観光業は日本の産業を担っていく重要な産業であるにもかかわらず、よくよく見ると生産性は高くない。それはよくない状況ですね。しかし、逆に言えば改善の余地が十分残されている業界でもあるということです。」

 

ーー特に老舗の旅館さんなどでは、変化することにためらいがあるのではないでしょうか?

平:「私の体感ですが、うまく経営が回っている旅館・ホテルさんは、どんどん変化に対応されています。ただ、やはり環境の変化・消費スタイルなどがどんどん変わっていく中で、どういう風についていくかを戸惑われている方も多いのではないかと思います。」

 

高橋:「確かに変わり続けることは大変ですが、価値観が変わるということは成長のチャンスにもつながります。社会の変化が著しいほど成長し続ける機会が訪れますから、戦略的に見ればそこにこそ勝負の鍵がある。そう前向きに受け止めていただきたいと思っています。」

 

ーーこの論文はインターネットで公開されますが、自分たちの手法を公開することに躊躇する気持ちはありませんでしたか?

高橋:「むしろ、多くの方にこういう理論があることを知っていただきたいと思います。今回は、特にデータの活用法について書いているので、同業種のコンサルタントが論文を読んで実践することも可能です。」

 

平:「この手法を広く使って、ゆくゆくは一般化してほしいですね。」

 

高橋:「手法自体は、ブラックボックスには成り得ないと思うのです。それはただの技術ですから。大切なのは技術を使って何を導くかであって、コンサルタントの能力はそこで発揮されるべきものです。そのためのツールは、私はいくらでもオープンにしますし、皆さんにもオープンにしていただきたいですね。私も勉強したいので。」

 

ーーこの理論を実践して、実際に効果があったクライアントはいらっしゃいますか?

平:「もちろんです。ただ、大きな壁はリソースです。『実践すれば絶対に売り上げが伸びるのはわかっているのに、そこに割りあてる人材の余裕がない』ということ。」

 

高橋:「そこで、我々は時間の導入の効率化も合わせて行うように働きかけています。時間の作り方を導いていく。それを前提として理論を実践していきます。理論だけではコンサルティング業務を行う意味がない。観光産業を活性化することは、地域経済にとってものすごくインパクトがありますので、しっかりとゴールを見据えてフォローを行っていきます。」

 

ーー論文を書いたことによって、お二人の仕事にも変化がありそうでしょうか。

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平:「私は、優秀賞にノミネートされた時点で、取引先からの信頼が高まったように感じました。」

 

高橋:「『この人たちの言っていることはそんなに検討はずれじゃない』と外部から認めていただいたようなものなので、クライアントからの評価は上がりました。今回はさらに経済産業大臣賞をいただいたので、素直に嬉しいですし大きな自信にもなりました。」

 

ーーでは、これから論文を書く人に向けてメッセージをお願いします。

平:「自分のキャリアや能力を伸ばすには自己投資が必要だと思いますが、この『論文を書く』ことも自己投資のひとつだと思います。実際、ノミネート時の論文発表会では、諸先輩方や専門の先生方と率直な意見交換ができ、それによって自分たちの研究に足りない部分が明確になりました。それは、ただ実務を行っていたのでは見えにくい部分でもありますから、一度は論文を通して自信の仕事を見つめ直すことは大変有意義だと思います。」

 

高橋:「平さんのお話と重複しますが、やはり論文を書くこと自体が今までの仕事の振り返りとブラッシュアップにつながり、ひいては自分の成長にもつながります。自分が今まで積み重ねてきたことを客観的に見つめる良いチャンスになるはず。皆さんにも、ぜひチャレンジしてほしいと思います。」

ーーーありがとうございました。今後の高橋さま、平さまのご活躍を期待しています。

 

 

<プロフィール>

高橋佑輔:未来基地株式会社代表取締役国会議員公設秘書、民間企業のマーケティング担当役員、事業再生担当役員を経て、2013年に未来基地株式会社を起業。心理学とデータ分析を活用した問題解決アプローチを専門とする。中小企業診断士

平 岳彦:実地検証データに基づく現実重視型の意思決定システムの構築、パフォーマンスの改善を専門とする。旅館・ホテル経営支援、小売店・飲食点の集客支援などに携わる。中小企業診断士

 

取材日:2018年5月29日

【インタビュー】第69回全国能率大会 経済産業省 経済産業政策局長賞を受賞して

 

 

 
 

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 全日本能率連盟では「経営の科学化」推進に向け、“産業振興”、“経営革新”、“人材開発”などに関する論文を広く募集し、優れた論文には「経済産業大臣賞」「経済産業省 経済産業政策局長賞」が授与されています。

第69回(平成29年度)全国能率大会における経済産業政策局長賞 受賞者は、安藤史江氏(南山大学大学院ビジネス研究科)。「ケア責任を負った女性の就業継続・育成のための組織変革マネジメント」です。もともとは組織論を専門に研究をされていた安藤氏は、働き方改革において急務である女性活躍にスポットを当てた理論と実践の架け橋を試み、大学教授という立場からのアプローチで書き進めた論文が高く評価されました。

 

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ーー経済産業政策局長賞ご受賞、おめでとうございます。

 

安藤:「ありがとうございます。今回の論文は私がビジネススクールで教えていた理論を元に、実践に活かすべくまとめたものです。論文にまとめるのは業務の一環ではあるのですが、各企業や団体から取ったアンケートなどで、皆さま仕事や育児で大変忙しい中で実に本音ベースで声を聞かせていただきまして、これは私の研究だけに使うのは申し訳ない、広く皆さまに知っていただかなくてはいけないな、と思っておりました。なので、受賞したことで色々な方の目に止まるようになれば大変嬉しいです。」

 

ーーこの全国能率大会での論文募集をお知りになったきっかけは?

 

安藤:「大学に応募の案内が来ておりました。これまでに受賞された方の論文を拝見したところ、ほとんどは実務家の方だったのですが、稀に大学の先生がいらっしゃって。そういう諸先輩方に背中を押された形で応募させていただきました。」

 

ーー女性の就業・育成は、今まさに必要なテーマですね。

 

安藤:「そうですね。私のもともとの研究テーマは組織学習や組織変革なのですが、”女性活躍”も組織変革の一環であると捉え、その観点から研究を進めました。

組織論の中のさまざまなフレームワークの中で、今回の論文にしたこの理論はビジネススクールの受講者の方々からの反応がすごく良かったものです。『なんでこの理論は有名じゃないんでしょう』『この理論を先に知っていたら、会社でももっとうまくやれたのに』などと言っていただいたので、これを実務論文の形にしたら面白いのではないかと思いました。私は研究者ですから、経験則の高い実務家の方からの視点には大きな気づきをいただいています。」

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ーー研究者としての視点が生かされ、評価にもつながったのでは?

 

安藤:「『この理論を使うと一歩踏み出せる』と言ってくださる方もいらっしゃいましたし、流行りのテーマでもありますので、もしかしたら関心を持っていただけるのではないかと思っていました。ただ、やはり実務家の方々は私のような研究者が知らない、実践を伴った細かいことをご存知ですからとても尊敬しています。実務家の方から見れば、私どもは綺麗事を言っているかのように感じることはあるでしょうし。一方で、日々の業務の中では理論上わかっていることになかなか気づけない場合もあるでしょう。研究者と実務家がお互いに手を取り合って、組織変革という変化を起こしていけたらいいなと思っています。」

 

ーー女性の就業継続や育成は今まさに改革されつつあるテーマですが、論文作成を通して見えてきたことはなんでしょうか。

 

安藤:「女性に関する研究は比較的歴史が長いのです。ジェンダー論であるとか労働経済学だとか、さまざまな分野があります。後からそれに取り組む私が付け加えられることは何か…と考えた時に、本音を調査していないことがまだたくさんあるのではないかと考えました。本を読んでいても、決して間違ってはいることは書いてない。しかし、なにか足りない…書かれていないことがあるのではないかとモヤモヤした部分がありました。私自身も、子育てを経験してからは出産前には知らなかったことの発見や自分の心情に起きる変化などの連続でした。そこで、子育て経験のある女性たちの調査を緻密に行ったところ、事実は変わらないのですが、その裏にある心の叫びが湧き上がってくるような回答をたくさんお寄せいただいたのです。」

 

ーーそれは、具体的にはどのようなことでしょうか。

 

安藤:「『自分が体験するまで、こんな世の中になっているとは思わなかった』とか、実際に旦那さんから言われた言葉などを赤裸々にお答えいただいて。そして、ほとんどの方は『世の中をもっとよくしたい』『自分の娘には同じ思いはさせたくない』と情熱を持って協力していただきました。皆さん本当に悩んでらっしゃるのだな…と思うところはありました。」

 

ーーたとえば、企業側としても休みやすいシステム作りなども必要とお考えですか?

 

安藤:「うーん、私は今まで経営学を研究してきたので、そこは悩ましいところです。経営者の立場からすると、休む人が多くても困りますよね。働き方改革はいろいろな企業がいろいろな方法で取り組んでいらっしゃると思うのですが、やはりその組織のゴールを明確にするところからが始まりだと思います。個人個人の理想は違いますし、個人の中でも移り変わりがありますから」

 

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ーー研究者は論文を書くのが仕事ですが、今回苦労したことはありますか?

 

安藤:「研究論文とは違うことでしょうか。普段の論文はどうしても固くなってしまい、一般の方には読みにくいものになっていると思います。今回は、せっかく得られたデータを多くの方に見ていただきたい、という思いがありましたので、”わかりやすさ”を心がけました。気をぬくとつい固くなってしまうのです(笑)。」

 

ーー論文を評価されたことにより、今後の活動に変化は起きそうでしょうか。

 

安藤:「いずれはもっと読みやすく、冊子や本のような形でまとめていく必要はあると思っています。論文というものは、日頃は目に止まらない…というのは少し言いすぎかもしれませんが、閉ざされた世界であるとは思います。女性をテーマにした講演などもご依頼があれば行いますが、セミナーや講演では、もともと興味のある方、意識のある方にしか届かない。もう少し門戸を開き、幅広い方々に伝えていきたいと思っています。

また、この調査をさらに活かそうと、分析の専門家と共同で別の研究を進めているところなので、そちらも論文化をいたします。」

 

ーーこれから論文を書く人に向けてメッセージをお願いします。

 

安藤:「私はビジネススクールで実務家の方から感想やちょっとしたコメントなどをいただいて非常に気づきがありました。なので、今回の論文を書いていて、立場の違う人からの意見も積極的に取り入れながら『これはあの人と一緒にやったら面白そうだな』など、受け手をイメージして書くといいんじゃないかと感じました。お互いが持っているものを集めた形でコラボレーションができると、自分の理論もすごく豊かになると思います。」

 

ーーーありがとうございました。今後の安藤先生のご活躍を期待しています。

 

 

<プロフィール>

安藤 史江 氏

1994年名古屋大学経済学部卒業。1999年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。2000年東京大学大学院より博士(経済学)学位取得。現在、南山大学経営学部教授。著書に、『超企業・組織論』(有斐閣、2000)、『組織学習と組織内地図』 (白桃書房南山大学学術叢書、2001)、『コア・テキスト人的資源管理』(新世社,2008)、『組織変革のレバレッジー困難が跳躍に変わるメカニズムー』(白桃書房,2017)などがある。

 

取材日:2018年5月29日

 

 

「第69回全国能率大会 論文表彰式および平成30年度情報交流会」開催のお知らせ

当連盟のホームページ、または当ブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
寒暖差の激しい候、みな様いかがお過ごしでしょうか。

さて、来月「第69回全国能率大会 論文表彰式および平成30年度情報交流会」を開催致します。
情報交流会では【経済産業省 大臣官房参事官:伊藤 禎則様】より、AI時代や人生100年などの題材を取り上げたご講演を頂きます。
昨今の時事ネタにおいて注目の的であり、タイムリーな内容の講演になる予定です。
参加費は無料ですので、皆様どうぞ奮ってご参加くださいませ。
以下、本大会詳細になります。

大会内容詳細

  1. 日時:2018年5月29日(火)15:00~16:30
  2. 会場:アルカディア市ヶ谷 6階  霧島
    〒102-0073 東京都千代田区九段4-2-25
    ℡03-3261-9921
    地下鉄有楽町線/南北線 市ヶ谷駅:1番またはA1番出口より徒歩2分
    地下鉄新宿線 市ヶ谷駅:出口1番またはA4出口より徒歩2分
    JR中央線(各駅停車) 市ヶ谷駅:徒歩2分

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  3. プログラム
    15:10~15:30 優秀論文表彰式
    15:30~16:30情報交流会
    経済産業省 大臣官房参事官(経済産業政策局担当)伊藤禎則様より
     「AI時代/人生100年時代」の働き方改革社会人基礎力について ※5月21日、仮題から変更致しました

 参加希望の方は、お手数ですが下記事項を記載し、

当連盟宛にメールにてお申し込みください

 記入事項

当連盟MC・MI認定者
◆名前
◆認定番号 

非会員(一般)
◆名前
◆住所
◆メールアドレス
◆所属・勤務先など
*応募条件:当連盟の認定資格であります、マネジメント・コンサルタントやマネジメント・インストラクターに少しでもご興味がある方

当連盟宛先:mc@zen-noh-ren.or.jp
 申込み締切り:2018年5月18日(金)

なお、会場の座席数に限りがございます。
申込み締切り前に定員数に達しましたら、その時点で募集を終了と致します。
その際は、誠に申し訳ありませんが、ご理解の程何卒宜しくお願い申し上げます。 

皆様のご連絡をお待ちしております。

 

公益社団法人 全日本能率連盟 認定資格のご案内

当連盟のホームページ、またこちらの全能連ニュースにお立ち寄りいただきありがとうございます。ホームページ内でもご紹介しておりますが、こちらの方も合わせてご覧頂ければ幸いです。

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認定制度

 

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当連盟の認定する資格として、マネジメント・コンサルタントとマネジメント・インストラクターの2つがあります。

それぞれ資格取得までのステップは以下のようになります。

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審査や研修など、複数回行われることがご覧いただけるかと思います。

決して容易ではない認定までの道のり

ここまでご覧いただいただけで、「なんだか大変そう」とお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、”コンサルタント”や”インストラクター”は、そもそも資格を必要としない職業であるために、実質経営上の種々の課題をお持ちの潜在的クライアントからすると、いったいどういう方に課題解決を依頼して良いのかわからない、わからないから社外に課題解決を依頼しない、と言われる方が多いのも事実ですそういった方々への、一つの目安として、当連盟の認定する資格保持者は、他のコンサルタントやインストラクターとは一線を画す方々であるという証明のため、この資格認定制度を長期に渡って維持発展させてきております。従って、審査のステップも複数あり、かつ申請締切から認定されるまでの間におよそ5か月を要しております。

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より具体的には、

まずコンサルタント・インストラクターとしての業務経歴をそれぞれ5年以上、3年以上必要とします。これだけでも既に長い実績と、実績を得られるまでのクライアント様からの高い信頼がなければ申請要件を満たさないものであることがお分かりいただけるかと思います。

その次に、論文や面接、インストラクターの方には実際インストラクターとしての実技を行っていただきます。面接官はベテランのコンサルタントであったり、現役の研修インストラクターの先生方です。審査でふるいにかけるというよりも、プロフェッショナルな先輩としての視点で、質問や会話を通じて申請者の人となりを見ている、そういう部分が大きいと感じられる審査です。

 

加えて、申請者の書類は審査委員会、その上位の審査会などこれも複数のパーティーによって審査され、マネジメント・コンサルタント申請者にはさらに集合研修を経て、ようやく資格認定の運びとなります。

 

三者認定の意味

コンサルティングファームで働いているから、クライアント様からこれまでも信頼を得ているから-。もちろんそういった事実は重要です。しかしながらさらに多くのクライアント様の依頼を受けるために、第三者による、厳密な審査体制による資格取得、ここに意味があります。そしてそのような質の高い認定者を輩出することで、私どもの公益社団としての存在意義があると考えています。

認定されました資格を証するにあたって、いくつかの方法もご提供しております。

厳密な審査を経て獲得された資格を大いにご活用の上、認定されました皆様にはご活躍いただきたいと思っております。

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ここまでお読みいただきましてありがとうございました。また資料のご要望を受付いたしておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

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2018年3月 公益社団法人 全日本能率連盟 事務局

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公益社団法人 全日本能率連盟 70周年に向けて

 

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 私共 全日本能率連盟は1949年に設立、翌年社団法人としての許可を受け、2013年には公益社団法人へと移行、現在に至っております。

 

 そしていよいよ2019年には70周年を迎えるにあたり、国内のみならず広く海外を含めたマネジメント・コンサルティング業界とのつながりを深めるため、私共の加入しております国際組織、ICMCI (The International Council of Management Consulting Institutes)のアジア・パシフック大会の日本開催を誘致し、承認されましたため、来年の開催に向け着々と準備を進めているところです。

 

 会員・認定者の皆様には今後ご案内してまいりますが、今現在会員、または全能連認定資格保持者ではない方々でも、ご興味のある方は是非全能連の認定資格であります、

マネジメント・コンサルタント、及びマネジメント・インストラクターの取得をご検討ください。例年10月末頃までにご申請いただき、審査を経て翌年4月に資格認定されるというサイクルになります。マネジメント・コンサルタントとその上位資格であるマスター・マネジメント・コンサルタント、及びマネジメント・インストラクターの上位資格であるエキスパート・マネジメント・インストラクターに方々には、資格認定時に同時に国際資格であるCMC (Certified Management Consultant) 資格も付与され、認定証が発行されます。これから資格取得される方々も、上述のアジア・パシフィック大会にご参加いただくことで、世界のCMCとの交流を深め、今後の皆様の活動に役立てて頂けることと思います。

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2017年5月 ICMCIアジア・パシフィック大会(シンガポール)の様子

 

 私共の活動を、70年の長きに渡り支えていただきました会員の皆様、認定者の皆様に感謝申し上げますとともに、これから資格認定をお考えの皆様にも役立つ情報提供、会員交流の場のご提供を図ってまりますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。

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                      公益社団法人 全日本能率連盟

 

 

 

 

10月30日 全能連 研究交流会を開催いたしました

2017年10月30日 13:30より全能連 研究交流会を一般社団法人中部産業連盟 東京本部(千代田区)にて開催いたしました。今回のテーマは「2017 ICMCI総会報告」。

全能連が所属し、MC並びにEMIの方々が認定資格をお持ちのCMCを認定する、国際団体であります、ICMCI(International Council of Management Consulting Institutes)の今年度総会の模様を、一般社団法人 中部産業連盟 常勤理事で主幹コンサルタント

福山先生よりお話しいただきました。

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参加された皆様からは、

「国際組織の活動やその中における日本の立ち位置など知る機会になってよかった」

「海外の動きを知る機会が少ないので、参考になった」

といったご意見もいただきました。

 

さらに、今回の総会では福山先生ご自身が総会における『カイゼン部会』の共同部会長を務められ、加えて福山先生ご自身のカイゼンプロジェクトが、今回の世界総会で17件のエントリー中最高のゴールドメダルを受賞されたという重みのある解説に、出席者の方から、日本と海外ではこれほど考え方が違うのか、と感嘆のご感想もいただきました。

 

最後は参加者の少人数グループワークを行っていただき、認定者の方々の交流も図っていただきました。テーマは今回の研究交流会にちなみ、日本から世界に向けての発信、に関する題材で、グループごとに話し合っていただいた後簡単にご発表いただきました。

 

全能連では、このような皆様に有用な情報共有や会員・認定者の皆様の相互交流を図る機会をご提供していきたいと考えております。今回ご参加いただきました皆様に感謝いたしますとともに、残念ながらご参加いただけなかった皆様も是非次回のご参加をお待ちしております。

 

平成29年度 全能連 顕彰式が行われました

全国能率大会 経営・技術大会が行われた同日、9月27日に全能連 顕彰式が執り行われました。

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顕彰式とは、「全能連」の会員団体に所属または勤務される方々の中から、業務に精励し、その著しい功績により会員団体の代表者より推薦があった方々を表彰するもので、長年にわたり、経営管理理論ならびに、技術の研究、指導、普及等に尽力し、経営の科学化推進に功績の大きい方に授与される【顕彰牌】と、長年にわたり会員団体の業務に従事精励して、団体の発展に貢献し功績の大きな方に授与される【表彰牌】の2種があります。今年度は、顕彰牌を授与された方31名、表彰牌を授与された方7名に加えて、マスターマネジメント・コンサルタント名誉称号授与者1名が受賞されました。

以下、受賞された中から、5名の方々にインタビューさせていただきましたので掲載させていただきます:

 

松川 昌義氏(マスターマネジメント・コンサルタント名誉称号受賞)

公益財団法人日本生産性本部 特別顧問

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「この度は、このような称号をいただき大変光栄です。私は、全能連のMC認定制度を立ち上げる時にコミットさせていただきました。当時はきちんとルール化した認定制度がなく、日本のマネジメント・コンサルタントの評価基準が明確ではありませんでした。その点において、このような仕組みが作られ、それが定着したことは大変喜ばしいことです。

働き方改革や人材育成・活用が重要課題となっている昨今、今後はマネジメント・コンサルタント/マネジメント・インストラクターの皆様の役割はますます大きなものとなるのでしょう。これからの日本の企業を変えていってもらいたいと、大いに期待しております。また、その下支えをするのは全能連、そしてMC資格認定です。マネジメント・コンサルタントのプロフェッショナルが集まる場として、全能連のご発展を祈念しております」

 

今江 恵子氏(顕彰牌受賞)

株式会社マネジメントサービスセンター チーフコンサルタント

岸本 ひとみ氏(顕彰牌受賞)

株式会社マネジメントサービスセンター チーフコンサルタント

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岸本氏「このような賞をいただけるとは、本当に寝耳に水で驚きました。コンサルタント業を始めて約30年ほど経ちますが、続けていて良かった。本当に感謝をしています。

私たち2人は、マネジメント・インストラクター認定、さらに段階を踏まれた方のためのEMI認定の審査に携わらせていただいています。このようにステップアップの目標があるのはとても素晴らしいと思います。EMIの皆さんは大変な実力者がそろっていますから、この資格を持つことがコンサルティングの武器になるよう、広めていってほしいと思います。また、そのような資格に関わることができて、さらに賞までいただいて、心から感謝をしています。資格・認定制度がさらに広がるよう、私どももますます業務に励んでいきたいと思います」

 

今江氏「岸本さんの言うように、資格認定制度に関わっているので、全能連さんにはとても親近感を持っています。このような賞をいただけるとは思ってもみませんでしたが、大変光栄です。マネジメント・コンサルタント/マネジメント・インストラクターの皆さんの目標になるべく、気を引き締めていきたいと思います。

この受賞を今後の活動に活かせるかどうかは自分次第ですね。これからますます機械化が進み、統計をとったり市場調査をしたりなど、データ上でのやりとりはAIの方が正確だ、という時代はすぐそこに来ている気がします。人間しかできないこと、そして自分にしかできないことは何か、常に考えながら、もっと深めていきたいと思っています」

 

郡 要二氏(顕彰牌受賞)

一般社団法人日本能率協会 審査・検証センター CS・マーケティング部 エキスパート

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「この度は誠にありがとうございます。今の自分があるのも先人の方々のおかげですから、大変感謝をしております。自分が携わってきたのは未開拓の分野だったので、相当いろいろなことにチャレンジさせていただきました。周囲の方々にはご迷惑しかかけていない、と思っているくらいです(笑)。そんな今までの活動を認めていただいたのかと思うと、この受賞は本当に感慨深いです。選考の皆様と、今まで支えてくれた周囲の皆様に感謝いたします。

これからも、あまり前例にとらわれずに常に新しい発想で課題に向かい合うことを大事にしたいと思います。クライアントの課題解決のためにどんなことができるかと、常に頭をフル回転させながらチャレンジを忘れないようにしたいと思っています。この度は本当にありがとうございました」

 

石山 真実氏(顕彰牌受賞)

株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント

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(石山様-左からお二人目)

「顕彰牌授与、誠にありがとうございます。私は新卒の頃から工場の業務改善コンサルティングに携わり、早30年近くになります。ずいぶん長い時間が経ちましたが、まだまだやるべきことはたくさんありますし、仕事は大変面白く充実しています。そんな働き振りが評価されたのだとしたらとても嬉しいことですね。

近年のAI化の流れを受けて、工場はどんどん自動化しています。しかし、基本的なベースは変わりません。これからのコンサルタントに向けて言うとしたら、昔からの改善ニーズは変わらないということ。どんどん新しいツールが出てきていますが、あくまでもツールはツール。『ツールの導入』が目的にならないようにすることをいつも意識しているべきだと思います。いつも基本に立ち戻る。自分もそれを意識しながら、お客様と向かい合っていきたいと思っています。この度はありがとうございました。今後の全能連さんのご発展をお祈りしております」

 

諸藤 寛人氏(表彰牌受賞)

一般社団法人日本マネジメント団体連合会 幹事、中小企業部会長

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「このような賞をいただき誠に光栄です。まさか自分が受賞するとは全く思っていませんでしたので、大変驚きました。ありがとうございました。

私は今、行政書士として活動しています。この業界に入り15年ほど。先輩たちから見るとまだまだ若輩者ですが、それでも時代とともに顧客の悩みは変化していると思います。例えば、私が多く関わらせていただいている飲食業では、いわゆる”インスタ映え”や”SNS映え”を重視しなければならず、広告費をかければなんとかなる時代ではなくなりました。そういった業界ごとの流行や状況は日々変わっていますので、毎日勉強しながら常に自分をブラッシュアップし、お客様のニーズに応えることのできる、お役に立てる仕事をしていきたいと思います。この度は誠にありがとうございました」

 

あらためまして、受賞者の皆様、おめでとうございます。これからもマネジメント業界でのご活躍を祈念いたしております。